SWEET BUTTERFLY
それももう、うんざり…。
私だって子供さえいなかったら自分の稼ぎで食べて行けるわ。
私が養ってもらってるのは子供が生まれたからよ。
二人で望んで千歌を産んだんだから、大翔が家族を養うのは当たり前のこと。
私が家事をやるのが当たり前のように…。
「恩義せがましいのよ…」
「俺がいなきゃ飯も食えないくせに…」
「いなかったら、いなかったで何とかなるものなのよ…」
「はは…ッ。
しばらく社会にでてないせいで常識知らずにでもなったか?
世間はお前が思うほどシングルマザーに甘くないんだよ」
頭ごなしに私の意見を否定する言葉を並べ立てた彼は鼻で笑いながら、チューハイを一気に流し込む。