SWEET BUTTERFLY
そんな言い合いをした翌朝、目を覚ますと既に大翔の姿は無かった。
布団も皺がなく、きっと昨夜はソファーで寝たに違いない。
カレンダーを指でなぞりながら今日の日付を確認。
「そっか…今日はあいつ飲み会だった。」
って事は大翔が帰って来る前に寝ちゃえば顔を合わせずにすむ。
少しだけホッとしたような気分。
旦那の帰りが遅くて喜ぶ奥さんもなかなかいないだろう。
と言っても、あまり人付き合いが好きではない大翔の事だから、一次会で帰って来るに違いない。
すぐに千歌を起こして公園に連れ出す。
疲れさせて夜早く寝かせる作戦。
午前7時、いつもよりも2時間早い公園到着に千歌は少し不機嫌だった。