SWEET BUTTERFLY


「若月さん?大丈夫?

そんなに体調悪い?」


「いや…だいじょうぶ。」


「どこか休める場所を探しますね。」


「大丈夫だよ。」


遠慮する私の声なんか、小関君には届いていなくて彼の拾ったタクシーに乗り込む。


このまま、家に帰るのかな…?


遊び足りないわけじゃない。


家に帰った時の大翔の反応を思えば、淋しいだけ。


車の揺れがやけに心地好くて、眠った私が次に目を覚ましたのは、どこか知らない部屋のベッドの上だった。



< 70 / 200 >

この作品をシェア

pagetop