SWEET BUTTERFLY
「あっ、起きた。」
安心したように笑った小関君の顔が視界に飛び込んできて、思わず驚いた私は一気に体を起こした。
小さな部屋に乱雑に置かれた本と洋服。
小さなテーブルの上で電源が入ったままのノートパソコン。
「ここは…君の家?」
「そうです。若月さん起きてくれないから、家に送る事もできないし…
とりあえず家に来ちゃいました。」
「ご、ごめんね!!
すぐに帰るから。」
慌てて立ち上がった私に、彼が冷たい水の入ったグラスをくれた。
「あれからまだ30分しか経ってないし…ここ、バイト先から近いから若月さんちも近いでしょ?
もう少し体、休ませて下さいよ。」