SWEET BUTTERFLY
介抱してもらった揚げ句、これ以上彼に甘えるなんて…
「でも、迷惑かけちゃったし帰るよ。」
グラスを彼に返そうとした瞬間、思い切り掴まれた手首。
驚いて、落としたグラスが床の上で甲高い音をたてて壊れた。
「ごめっ…グラス割れちゃった…」
「そんなのいいよ…。」
「いや、良くないでしょ?」
手首を掴んだ手が力強くて解く事ができない。
「小関君…?」
彼の顔を見上げると、怖いくらい真剣な眼差しに圧倒されて、目のやり場に困った。
「もう少し休んでって下さい…。」
「さ、さすが看護士を目指してるだけあって…
なんていうか…優しいね?」
「別にさんなんじゃないですよ?」