超短編 『夢』 6
俺はテッキリ支配人が、こんな無謀なこと止めさせるのかと思った。

いくら何でもこんな食べさせ方が、許される訳がないだろう。


「もっとノドの奥まで、筒を差し込まないとスムーズに入らないだろう」

「はい、わかりました」

威勢の良い返事と同時に、筒が押されてノドの奥まで進んだ。



「よし。では次」

支配人の指示で再開された。


「パスタ入ります」

「回鍋肉入ります」

「天ぷら入ります」

「ムニエル入ります」

「ボルシチ入ります」

「ステーキ入ります」

「リゾット入ります」

「ギョウザ入ります」

「豚汁入ります」

「レバニラ入ります」

「カツカレー入ります」

「タコス入ります」

「味噌ラーメン入ります」




俺の胃袋は膨れ上がって、パンパンになった。
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