kiss
「いいえ。眼鏡はかけてなかったわよ」
――誰?
「眼鏡、かけてなかったの……?」
「えぇ。知り合いじゃないの?」
「知らない……」
じゃ、このお弁当は一体誰が……?
「特にコレといった特徴もなかったように思うし……あ、でも……」
「何かあったの?」
「香水……じゃないのかしら?一瞬何かが香ってきたような……」
それって、キスの犯人……!?
「あ、そうね。その香り」
「え……?」
「何の話?」
……!?
「功!!」
今日保健室に何度かお見舞いに来てくれていたらしい容疑者Aの功が、手にプリンを持って真後ろに立っていた。