kiss


「……プリン?」

「そう、プリンの香りだったわ」


……そう言われてみれば、あの時の匂いもプリンだったような気がする……って、え?


「ちょ、功ちょっと今、今いい!?」

「あ?は!?どこ連れてくんだよ!?」


いつもの場所、非常階段に行って、あのことを聞こうと思う。

だって、功の疑いはまだ晴れない。

同じ匂いがしたんだもん。


「功、今日あたしのベッドのところに来た!?」

「あ?あぁ……」

「その時あたしに……何か、した……?」


功がそんなことするはずないって信じたい。

でも確かに、功はプリンが好きで、よく食べてるのを見かける。


可能性は、なくはないんだ……。


「何かって……」

「き……キス、とか……」
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