kiss

「他人ごとだけど……アンタは他人じゃない。アンタらの関係はどうでもよくても、アンタの悩みは解決してやりたいし、こういう時こそ頼ってほしいわけ」

「結奈……」


結奈はあたしの頭を撫でて言った。


「友達、でしょ？」


気付けば、緩んだ涙腺からまた涙がポロポロと流れていた。


「まだ泣くんかい……」


そう言って結奈は呆れている。


「……裏切ったって……」

「ん？」

「あたしから、話さなくなったの……。避けてて……だから秋継も変わって行ったって……」


彼が変わったのは私のせい。

自業自得……。


「苦しいよな？とか、俺を怒らせるのが悪いとか、俺の彼女になればいいとか酷いことばかり言って」

「……ん？後半別にヒドいことじゃ……」

「功に告白されたばっかりなのに、そんな選択出来ない……」