鎧―キミヲ守ル―
「【Justice】と言えばわかるか?」



「…“Justice”って?」



私は聖の手をずらし、意味を訊いた。

すると聖は「正義」と呟いた。



「あぁ、全国No.1のな」



飛鳥がめんどくさそうに耳を指でほじくりながら言う。



「Justice…。正義なのに…自分からライバルチームを潰しに来る…って!
むっちゃダサいやんッ!!(笑)」



私は聖の腕の中で、吹き出した。

猿のぬいぐるみのように、手を叩きながら大爆笑。

顔を赤くして怒る、【Justice】の総長たちに気付かずに。

けど、聖に頭を叩かれ、「あいつを見ろ」と言われ、私は前を向いた。
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