鎧―キミヲ守ル―
平塚先生が、扉を開けた。

私は聖の後ろを項垂れながらついて行く。



「中川聖君と、中川翼さんです。席は真ん中の列の一番に座る芹澤君の右側に聖君、左側に翼さんで」



「「はーい」」



適当に返事をし、私と聖は瞬斗が座る席の列を挟むように後ろへ向かう。

ーーガシッ



「いいいい!;;
いったいって!;;」



私が真ん中に差し掛かったところで、1人の男の手首を掴み、捻り上げた。

男は痛みにもがく。



「中川さん、どうかしたの?;;」



平塚先生が近付いて来て、私と男の顔を交互に見て驚いて居る。

私はドンッと男を押した。
< 11 / 210 >

この作品をシェア

pagetop