鎧―キミヲ守ル―

明瀬を倒すには、一つの手段しかないと思う。

聖は手に持っていた自分と私の携帯を瞬斗に預けると、私に向かって歩いて来る。

私は聖の元に走る。

私は大きく跳躍し、聖の肩に手を付き、バクテン。

ｰｰドンッ

そして、その勢いを利用した上で、明瀬の胸板に飛び蹴りをした。

背中から床に倒れた明瀬。



「ヒィッ！;;」



間近で見ていた平塚先生はビビり、みんなは口をポカーンと開けていた。

私は足元に倒れる明瀬に「私の勝ちやな」と言いながら、瞬斗の前に行く。



「携帯ありがと！」



「あ、あぁ;;」



瞬斗はまだ固まっていたが、私は満足しながら携帯をスカートのポケットにしまう。