鎧―キミヲ守ル―
第二章 【安危】
―勝利―
「いやー。実にダサい」
「なら着んなや」
今日は待ちに待ってない体育祭の日。
晴れ空の下、私が「うーん」と、背伸びをしていた私に、飛鳥がクラスTシャツの襟元を引っ張りながら言っていた。
私は袖を瞬斗や聖のように肩まで捲り、一番後ろの列に、教室から持って来た椅子を置いた。
右隣が聖で、左隣が瞬斗。
私にピッタリの並び順だ。
瞬斗の隣に居る航に持たせてたお茶とデジカメを受け取り、私は体育祭が始まる前から、みんなを撮影。
「何故に逃げるんや;;」
瞬斗はなかなか撮らせてくれないけど…。