鎧―キミヲ守ル―
私は必死に顔を背ける瞬斗を撮影しようとする。



「あのさ?」



そんな時、準に話し掛けられた。



「何や」



私は邪魔された事に苛立ちながら、準に振り返る。

準は私に、珍借り物競争用のタスキを渡して来た。

ちなみに珍借り物競争はリレー制。

クラスの4人の代表がペアを作り、他のクラス5人、で競うのだ。

ちなみに私は飛鳥とペア。

準は航とペアの筈だが、何でタスキを渡された?



「俺、熊野の代わりに100mに出る事になったから、お前が代わりに出ろ」



「“出ろ”って、何で命令口調やねん。しかも飛鳥に頼めや」



私は準にタスキを返した。
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