鎧―キミヲ守ル―
―愛情―
手を繋ぎ、私は瞬斗の横を静かに歩く。
瞬斗は何も言わず、どちらの家でもない方向へ。
駅の方向へと足を進めて居る。
「どこ行くん?」
「内緒」
瞬斗は私を見ずに言う。
駅に着けば、切符まで買ってくれた。
私は改札を通る為に離した手をまた繋ごうと、先を歩く瞬斗を追い掛ける。
…見過ぎやろ。
けど、手を繋いでも行き交う女子高生たちが瞬斗を見ている。
私は“彼女がここ居ますから!”というように、寄り添って歩いた。
「あんなのに妬くなよ(笑)」
「バレてた?;;」
私は瞬斗に苦笑いを見せながら、ホームまでの階段を登った。