鎧―キミヲ守ル―
ホームからでも聴こえる波の音に、私は目を閉じて堪能。



「何してんだ?(笑)」



そんな私に、瞬斗は笑う。

私が頬を膨らますと、瞬斗は私の手を引っ張った。

改札を抜け、駅を出ると海へ近付く。

大きな橋で海の上を渡る。

連れて来られたのは、一面に砂浜と海がある場所。



「何で?」



何で瞬斗は、私をここへ連れて来てくれたの?

瞬斗は私を振り返りながらも、砂浜を歩く。



「ジャージだし良いか」



瞬斗は砂浜の上に腰を下ろす。

私は瞬斗の足の上に座らされた。



「2人占めやな…」



私は海を見た後、瞬斗を見る。

瞬斗はジーっと、海を見ていた。
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