鎧―キミヲ守ル―
俺は豹と翼について、全てを瞬斗たちに話した。

黙ってたみんな。

けど、動揺している飛鳥が立ち上がった。



「謝って、来る…」



飛鳥は瞬きをやたらしながら、翼へと近付いた。

俺は手に持ってるライターを弄ぶ。

火を点けたり、消したり。

目の前に座る峡は、空を見上げながら、煙草を吸って居た。

飛鳥と一緒に戻って来た翼は、俺の隣に座り、寄り掛かって来た。

俺は翼を受け止めながら、翼のブレザーのポケットから煙草を奪い返し、口に銜えた。

豹の話をすれば吸いたくなる。

けど、もう最後にしよう。

俺は翼の髪を撫でた。
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