鎧―キミヲ守ル―
冷たくて、長い指。

私はその手を剥がした。



「……あ、瞬斗」



顔をグッと上に向けると、そこには瞬斗が居た。

相変わらずの不機嫌そうな顔。

けど、私の怒りはおさまっていた。



「綺麗な手やね」



私は何も話さない瞬斗の手をまじまじと見た。



「何やねん、お前ら」



でも、朝、私のお尻を触ろうとしたヤツらが私たちを見ていた為、瞬斗の手を離した。

ジロジロ見られて、良い気になるヤツがいる?

私が睨むと、みんなは前を向く。

私に怯えてるらしい。

気にしないし、静かになるから良いんだけどさ。
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