鎧―キミヲ守ル―
―狂乱―
翌日、寝不足な私は、聖に引っ張られながら学校へ。
昨日、夜中にやっていたホラー映画に夢中になったからだ。
怖くも面白くもないのに、私を泣かせやがった。
「会いに来たのに、そんなリアクションはないじゃない!私は瞬斗と一秒でも長ーく居たいの!」
そんな時、私の嫌いな高い鼻声が聞こえた。
しかも“瞬斗”って。
私は首を上げ、声した方を見た。
そこには、校門に入ろうとする瞬斗と、瞬斗に後ろから抱き着いて離れない女。
「お前も遅刻するだろ」
…嫌なら突き飛ばせばえぇやんけ…。
「たまには良いじゃない」
…さっさと行けってのッ!!
無性にイライラしている私に気付いた聖が、私を見下ろす。
私は平然ぶって、足を進めた。