鎧―キミヲ守ル―
ーーバサッ

聖が木から飛び降りる。

私も煙草を口に銜えながら飛び降りた。

視線が一気に、私たちへと向けられた。

私はスクールバックを聖に渡し、風で捲れそうな膝上20センチのスカートも気にせず、【鳳凰】とヤクザの間に立った。

「フッ」と鼻で笑いながら、私は煙草を足で踏み消す。



「女が何のようだ?」



ヤクザの1人が、私の肩に手を乗せた。

ーードカッ

後ろをついて来ていた聖が、男の腹を蹴る。



「汚ない手で触んなや?
えぇ大人が、ガキ相手に、だせぇんじゃね?」



聖は「うぅ;;」と唸りながら倒れた男の腹に足を乗せながら言う。
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