鎧―キミヲ守ル―
女のボディーガードが、私に触れようとする。



「…ついてったるで、触んなや」



私は長峰に案内されながら、リムジンに乗せられた。

初めてのリムジン。

私は危機感を持たずに、リムジンの中を見渡す。

シャンデリアに冷蔵庫、何でもありだ。

10分程度でリムジンは停まる。

長峰が開けたドアから降りると、そこには倉庫みたいなプレハブのデカイ建物。



「何ここ」



「咲子お嬢様の特別なお部屋でございます」



長峰はプレハブのドアを開く。

“入れ”と言うように、ジェスチャーをする。

私は「はいはい」と入る。

ーーガチャ

その瞬間、長峰はドアを閉め、鍵までも締めた。
< 34 / 210 >

この作品をシェア

pagetop