鎧―キミヲ守ル―
「何の真似や」



「咲子お嬢様に逆らう者は、成敗を致します」



そう言い残し、長峰は去って行く。

ーーパチッ

私が諦めた時、プレハブ内の電気が点いた。

そこには、筋肉がムキムキとした男が、20人位がニヤニヤとしながら立っていた。



「初めての女のお客さんか。ヤれるな(笑)」



「俺が一番なー(笑)」



…何が一番だっての。

私に触れられるのは、それだけの価値がある男だよ。

私は男たちの会話を鼻で笑いながら、足を前に出す。

早く終わらせて、早く帰る為にだ。

男たちは気持ち悪いほどの笑顔で、腕を広げて私を出迎えた。
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