鎧―キミヲ守ル―

「悪い。翼、捜すでまたな！」



『待て…』



俺が電話を切ろうとした時、瞬斗に止められた。



『“瞬斗ー！捜したよ？家に居ないんだもん！”お前とは別れた筈だけど』



電話の向こうから、今朝、聞いたような声がした。

…家に行った？



「瞬斗」



『あ？』



「お前の彼女に翼と会ったか訊いてくれ」



何故か不機嫌な瞬斗。

けど、気にしてられない。



『今朝、お前を突き飛ばした女と会ったか？“会わないよーだ！”会ったんだな？お前』



「……あ？」



何か会話がムカつく。

その女が嘘を言ってたら、潰すぞ？

間違いなく。