鎧―キミヲ守ル―
…キモッ。



「貴様らぁ゛――!!!」



私が眉をピクリとさせてると、男の仲間たちが武器を持ちながら、殴り掛かって来た。

ーードカッ

ーーバキッ

ーードスッ

ーードンッ

私と聖が、こいつらに負けるわけも、大人しく殴られるわけがない。

私たちは校庭に鈍い音を響かせながら、ヤクザたちを全員、半殺しにした。



「弱いな」



聖は制服に付いた砂ぼこりを払いながら呟く。

私は髪をかき上げ、空を仰いだ。

雲一つない快晴。

私は新しい煙草を取り出し、口に銜える。

ーードカッ



「「「『は?』」」」



校庭に居た聖以外の全員が、私を見て固まった。

私が煙草に火を点けながら、後ろで立ち上がろうとした男を蹴飛ばしたからだ。

後ろを振り返る事なく。
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