鎧―キミヲ守ル―
私は今、何をしていた?
倒れる男たちに、私を見て固まっている瞬斗たち。
私は未だ流れる涙をそのままに、聖が差し出した手を掴み、立ち上がった。
聖が黒のTシャツの裾で、私の口から垂れた血を拭ってくれる。
「あー…負けたんだ、こいつら」
そんな時、女の声が、入り口から聞こえて来た。
低めのハスキーボイス。
けど、入り口を見ると、瞬斗の彼女だった。
作られた声だと確信。
「…てめぇ、殺されたいんか」
聖が女に近付こうとする。
でも、私が聖の腕を引っ張って止めた。
そうじゃないと、聖は絶対に殴ってしまう。