鎧―キミヲ守ル―
チンタラと、ペタペタと足音を起て歩きながら、私は裏庭を目指す。



「あ、翼」



そんな時、国見と廊下で会った。

私は「あー」と、“お前かよ!”みたいな反応で、通り過ぎようとした。



「待て待て!」



けど、国見に肩を掴まれてしまった。

私は「何や」と振り返る。



「この前はその…、悪かったな」



「や…別に」



謝られると思ってなかった私は、国見を見つめる。



「見るな!」



国見は耳を赤くして、私から目を逸らした。

私は「また話そー」と、その場を去る。

あいつ、根は悪くなさそうだしね。

しかし、今の私は裏庭へ行かなきゃいけない。

だから国見は、後回し。
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