鎧―キミヲ守ル―
「よーし!2人ずつタイムを計ってくからな?いつものペアになれ。中川たちは双子ペアだ」



「「はーい」」



私はジャージの袖を捲りながら返事をし、航とペアの瞬斗の横に屈む。

瞬斗のジャージは、黒に白と赤の細いラインが入ったシンプルのジャージ。

けど、瞬斗が着るとカッコいい。



「ねぇ瞬斗…」



「あ?」



「元カノ…大丈夫?」



さっき聞けなかった事。

元カノと長い付き合いの筈だから、切っても切れない関係かも知れない。



「連絡取ってないし、心配しなくて良い」



瞬斗は、私の頭を撫でながら答える。

それだけで、胸の痞(つかえ)がなくなった。
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