鎧―キミヲ守ル―
しかし、私は瞬斗がどうにも気になる。

そんなんじゃダメだと、ゴール線に目を向け、航の靴が線を踏むのを待つ。

ーーカチッ

見えてすぐ、ボタンを押し、ストップウォッチを見る。



「田所のタイムは?」



「6秒29」



「芹澤のタイムは?」



「6秒20」



「…双子の後じゃ、普通にしか思えんな;;」



イッシーは私たちに苦笑いをしながら、名簿にタイムを書く。

私は瞬斗の腕にくっつき、「速かったね」と笑う。

瞬斗に「お前がな」と、呆れられたけど。

…瞬斗たちも、十分に速かったんやけどな…。




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