鎧―キミヲ守ル―
校門まで後少しのところに、見慣れた6人の背中。

聖が前に回り込み、スクーターを停める。

私はスクーターから降り、瞬斗の前に立った。



「お、おはよ…」



ちょっと、柄にもなく恥ずかしくなり、私は俯きながら言った。

そんな私の頭に乗る手。



「はよ」



顔を上げれば、瞬斗が眠そうな顔で笑った。

私も笑顔になり、瞬斗のブレザーの裾を掴む。



「朝から見せ付けんな翼ー!」



横から飛鳥がからかって来た。

ーードカッ

私は飛鳥の脇腹を軽く蹴飛ばす。



「―――う゛っ!;;」



飛鳥は脇腹を押さえながら、哲司にしがみついた。
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