鎧―キミヲ守ル―
「よしよし(笑)」



哲司はふざけて飛鳥の頭を撫でてる中、聖は「これ置いて来る」と、スクーターを駐輪場へと置きに行く。



「行こ?」



私は瞬斗を見上げながら、裾を引っ張る。

瞬斗は「あぁ」と言いながら、足を進める。



「妹は可愛いな」



すると、後ろから航の声が。

私は歩きながら振り返った。



「いつから、私はあんたの妹になった?」



「いつの間にかじゃね?」



…聞き返すなよ;;

私は航に呆れた顔をしながら前を向く。

けど、足がピタッと止まった。

瞬斗の背中に隠れる。



「どうした?」



そんな私の頭を撫でながら、心配そうに私の顔を覗き込む峡。

私は何も言わず、校門に立つ人を指差した。
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