鎧―キミヲ守ル―
航の腕をバシバシ殴りながら裏庭へ。

木々の間にある水道でハンカチを濡らし、目に当ててベンチに座る。



「なぁ、翼?」



私の隣に飛鳥が座った。



「瞬斗は、咲子を選びはしないと思うぞ?」



私はハンカチを目から取り、テーブルに置いた。

煙草を取り出し、口に銜える私に、飛鳥がライターを差し出した。

私は前に瞬斗にして貰ったように、飛鳥に差し出しされたライターで火を点けた。

飛鳥はライターをズボンのポケットにしまうと立ち上がる。



「どないしたん」



「瞬斗のお出座しだ。聖!航!
屋上にでも行こうぜー」



「「あぁ」」



3人は瞬斗に何かを話し掛けながら、立ち去ろうとする。
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