鎧―キミヲ守ル―
私は怒りを隠し、聖の隣に戻った。

変態の隣に居たくない。



「あ、翼」



聖は私の腕を引き寄せ、緑髪を指差した。



「この緑が石黒峡ーイシグロキョウー。金髪(副)が椎木飛鳥ーシイギアスカー。同じく金髪が片瀬準ーカタセジュンー。青髪が伊野部哲司ーイノベテツジー。銀髪が田所航ータドコロワタルー。俺らと同じ3年A組やて」



「ども」



私はペコッと軽く首を下げた。

仲良くするつもりは、全くと言って良いほど、なかったし。

私は人見知りではないが、人が好きでもない。

適当に挨拶をし、私と聖は、校庭の隅に固まって居た1人の教師へと近付いた。

聖が話し掛けたが、どうやらその人は、教頭らしい。
< 9 / 210 >

この作品をシェア

pagetop