鎧―キミヲ守ル―
アニメが終わる頃には、掃除も料理も終わり。

聖を手伝い、肉じゃがやらをいつもダイニングテーブルではなく、リビングの大きいローテーブルに運ぶ。



「いただきまーす」



私は一番に箸を持ち、ジャガイモを食べる。

大好物は聖の唐揚げだけど、肉じゃがの味の染みたジャガイモも好き。

私は人一倍のスピードで、人一倍の量を食べる。



「続いてのニュースです。釜谷銀行の釜谷代表は、規模を世界に広げる為に…」



耳に届くニュースに、私と聖の箸が一瞬だけ止まった。

お互いに目を合わせつつ、みんなに気付かれないようにまたおかずに箸を伸ばす。

聖はキッチンに、お茶とグラスを取りに行った。
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