鎧―キミヲ守ル―
「あ、この人っていつもニュースに出てる人だよな?釜谷銀行の頭取。最近、やけに聖に似てるって、見てしまう!」



「「え…」」



飛鳥の言葉に、私と聖は固まる。

飛鳥はキョトンとした顔。

私は慌てて気を持ち直す。



「止めてや!こんなおっさんと、私の聖を一緒しんで!聖が可哀想や」



「別に“一緒”にたつもりはないけど…」



「わかってるわ!;;」



私は苦笑しながら飛鳥から目を逸らし、お茶を持って来た聖を見る。

聖は顔色を変える事なく、全員分のお茶を注いでいた。
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