奈落
―――それからしばらくして
時間は19時
そとは暗くなっていた
「なあ、
あれ乗らない?」
りょうたが指差しているのは―・・・
「観覧車・・・?」
暗くなった街に、負けないくらいの光の集まり。
イルミネーションの中でも一際明るい光の群集だ。
「いいよ・・・」
──…ドキン、ドキン…。
やかましい心臓が、
これでもかと言う程に音を奏でる。
だって・・・だって・・・!
彼氏と観覧車とか初めてだもん
しかも相手がりょうた
チケットを買い、
りょうたと共に観覧車の中へ乗り込む。