校舎の中で
すると車から顔をひょいっと出して言った


何も言えないあたしは黙ったままうつむいた



少しの沈黙だろうけどあたしはすごく長く感じた




「そんな暗い顔すんなよ


ちょいといじめたくなっただけだよ」



そう言いながら車を降りてあたしの頭を撫でる



暖かくて気持ちい……




「そんなあからさまに気持ちいーみたいな顔すんなよ



恥ずかしいだろ」



あたしの頭の上の手を離してその手で鼻をかく



心なしか少し顔が赤い気がする…



「先生?顔赤いよ?


熱あるの?」



あたしは先生の顔を覗き込む



「見んなよ!!


さっさと車乗るぞ!!送るから乗れ」




先生はあたしの鞄を持った


てか奪った…かな……笑




あたしは泣く泣く先生の車へ



こんなことなら最初っから乗ってればよかった



先生の車の中に乗るとそこはシンプルでいいにおいががする



案外綺麗にするんだ



「おじゃまします」



一応言わなきゃね


「おぅ!!

汚くて悪いな」



「そんなことないよ



いいにおいするし」




……ん?…


返事がないよ?




あたし変なこといった?



てかほめたよ


なんだーーーこの沈黙……



なんかドキドキする…



こーゆー時はどうすればいいのーーーー??




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