校舎の中で
やっぱり玉木は壱を引きずっていた


あたりまえだよな


決して長い期間の付き合いではなかったけど


俺が話を聞く限り



すごく…





相手を思い合ってるいいカップルだったもんな



「・・・・・・きっと・・・・



なんかあったんだろ



それ以外ねーよ」




ごめんな


今はこれくらいしか言えないんだ



いつか


きっといつか


真実を知る日が来るから



それまでの辛抱だから



ごめんな




玉木は考える事も喋ることも疲れたのか


ただただひたすら




俺の胸の中で





泣いていた



その体を俺は



強く強く抱きしめた



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