『金持ち心♀♂貧乏心』
「では、ごゆっくりオヤスミくださいね?」
「あぁ、そうするよ。身体が動かないことだしな」
西川は満足そうに微笑むと、櫂也の部屋を出て行った。
「あぁーダッセー」
櫂也は重たい瞼を、ゆっくりと閉じた。
――コンコン
ドアをノックする音で、櫂也は瞼をうっすら開ける。
「寝ようとしてたんだけど・・・」
するとゆっくりと、その影は近づいてきた。
「西川、俺は、寝たい・・・」
「寝ていいよ。っていうか寝て?」