『金持ち心♀♂貧乏心』
「イッタ・・・」
「はぁーはぁー。褒美は何?」
上がりきった息で、美桜は櫂也を睨む。
「俺を、西園寺から解放してくれる。」
美桜は鼻で笑うと、もう一度櫂也の頬を叩いた。
「最低。あんたなんか、最低!」
美桜はふらついた足で、廊下を歩く。
「あんたは、夢に出てきてないから、大丈夫なんだって、思ってたのに・・・・本当に最悪・・・これなら、これなら、殺されたほうがましだった・・・・」
美桜は身体を壁にぶつけ、壁に沿うように倒れていった。