『金持ち心♀♂貧乏心』
「あぁ・・・ありがとう」
櫂也は氷を受け取り、右頬に当てた。
美桜の時はここまで腫れていなかった。
櫂也は自分で自分の頬を殴ったのだ。
「なぁ、もし西川が俺の立場だったら、美桜に恋するか?」
西川は突然の質問に驚いたが。
「恋、するでしょうね」
と美桜を見ながらそう言った。
「何でだ?」
櫂也は不思議そうに聞く。
西川はニコリと笑うと・・・。
「それは、櫂也さまが一番分かっていらっしゃるのでは?」
と言い、櫂也の部屋を、美桜と櫂也だけにした。