『金持ち心♀♂貧乏心』




スーパーでの戦争を終え、彼は外に出た。



狙いのメンチカツや、その他特売品がすべて手に入った。


まぁ、ほとんどが、ハートを打ち抜かれた奥様から、ありがたく頂戴したものだが・・・。


でもまぁ、それも自力と言っていいだろう。




スーパーの袋を振り回しながら、商店街から外れた十字路を曲がる。



「坊ちゃん。迎えにあがりました」


「西川(さいかわ)・・・ガソリンの無駄だから、来なくていいって言ったろ?」


「ですが坊ちゃんは、世界三位のグループ。西園寺グループの御曹司。西園寺櫂也さまでございます。どこで殺し屋が待っているか、分かりません。」


「相変わらず大袈裟だな。まぁ、今日はこの行為をありがたく頂戴するよ」



「毎日、頂いてくださると、わたくし、嬉しいでございます」



櫂也は苦笑いを浮かべて、リムジンに乗り込んだ。










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