『金持ち心♀♂貧乏心』
内に秘め続けた恋心
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美桜はゆっくりと起き上がる。
上半身だけ起こすと、ゆっくりと目を開けた。
「おはようございます。美桜さま」
「犬養・・・。ここは、私の部屋ね・・・・迎え、礼を言うわ」
美桜はクローゼットから制服を取り出し、犬養に渡した。
「処分しておいて」
「えっ・・・・?美桜さま?転校はおやめになったのでは?」
美桜は首を振って「気が変わったの」と一言。
「しかし、どうして、その・・・また・・・」
「私を変えようとしているんですって。桜羅お兄さんと莱華が・・・。西園寺の養子を使ってね」