『金持ち心♀♂貧乏心』
「ちょっと・・・離して」
來斗は、強く、強く抱きつく。
「スキなんだよ・・・美桜が。幼い頃からずっと」
美桜は、強張った表情になった。
「美桜・・・好きだ」
「ヤァァァァァァ!!!」
美桜は來斗から勢いよく離れた。
「ヤダ?どうしてだよ、美桜」
ゆっくりと美桜に近づいていく來斗。
「あなたは、私を刺したから・・・暗闇の中、あんたは私を刺した」
美桜の顔は青ざめ、ガタガタと身体中が震えていた。