『金持ち心♀♂貧乏心』




櫂也は言って後悔した。



自分の最低な事で、美桜を傷つけ、苦しい思いをさせてしまったこと。



それを思うと、櫂也の心の中に怒りがふつふつと湧き上がる。





「携帯を探している時、見ていたんだ・・・手伝おうかと思ったけど、出来なかった・・・・美桜は楽しそうだったから・・・そんな表情や空気、雰囲気を久しぶりに見て、本当に戸惑った。」




來斗は机から降り、背筋を伸ばした。




「君は契約だと言うが、本当はパーティーの時から興味があったんじゃ無いか?君は、美桜と同じで素直じゃなさそうだから。」




櫂也は目を見開いて、來斗を見る。




「なんか、君を見ていたら、勝てる気がしないよ。美桜への恋心が薄れてきた。凄いパワーを持っているようだな。君は」




「えっ・・・・?」




來斗はニコリと笑った。





< 125 / 188 >

この作品をシェア

pagetop