『金持ち心♀♂貧乏心』
「本当は自分のために、学校を辞めて欲しく無かった。でも今は・・・君と美桜が絡んでる姿が見たいな」
來斗の言葉に嘘は無い。
この言葉は本当に思っていることだった。
「西園寺櫂也くん」
「はい・・・・」
「君が今、心の中で思っている怒りや苦しみは、本当に自分がやったことが、金持ちに頼ったからか?君は必死にそう見せようとしてる。何で俺は金持ちの力を借りたんだ。何で俺は、西園寺を継がなくてよくする。の言葉に釣られてしまったのだろう・・・って。本当は美桜の事で怒りや苦しみを覚えているくせに」
櫂也の表向きが読まれた。
心の中では分かっていた。気づいていた。
美桜に最低と言われた日。
何故、自分を殴ったのか、どうして美桜がこんなにも気になるのか。
「素直になれ。とは言わない。けど・・・美桜の本心は、ここを辞めたくないんだと思う。君に止めて欲しいんじゃないかな?美桜は君に特別な感情を持っているみたいだから・・・それが恋なのかは、俺にも分かんないけど」