『金持ち心♀♂貧乏心』
______________
「美桜ちゃん」
「椿さん・・・・」
皇堂椿はゆっくり美桜に近づいた。
「西園寺の養子のことも、全部聞いたわ。美桜ちゃんも大変ね。それに、今はこんな時だし・・・」
「えっ!?」
「ううん。なんでもないの。しかし、相変わらず美桜ちゃんの部屋はゴージャスね。莱華の部屋は男の子みたいで困っちゃうわ。來斗の部屋なんか、もう最悪なんだから」
椿は美桜の部屋のベッドに腰掛けた。
「私もね。しばらく雪夜のところに行こうと思って。白雪や陵斗に会うために。御母さんや御父さんにも会いに行かないと。」
「おじいちゃんとおばあちゃん、元気なの?」
「うん。電話では元気そうにしてた。雪夜も電話するとそう言ってたし。」
椿はニコリと笑うと、ベッドから降りた。
「NYに行くから、來斗と莱華よろしくね」