『金持ち心♀♂貧乏心』
「次、どうするの?」
「あぁ・・・玩具でも見るか」
「えっ!?あぁ・・・うん」
美桜は、櫂也にくっつくように横に歩く。
「やっと気づいたのに・・・」
「どうしたの?櫂也」
「お前ってさぁ・・・」
「ん?」
「何でも無い」
櫂也は楽しそうに店を見る美桜を見て、愛しいと思うようになった。
「好きなんだな・・・・」
「だから、何が?」
「玩具が」
「ただの子供じゃない」
美桜は笑うと、玩具屋を指差した。
「着いたよ。キリンの看板が見える・・・あれでしょう?」