『金持ち心♀♂貧乏心』
「美桜さま。こちらのドレスでいいでしょうか」
「えぇ。いいわ。私の趣味が分かっているのね。すばらしい店だわ」
「いいえ。美桜さまがいつも、ご利用していただいているからでございますわ」
美桜に出されたのは、シックな美桜好みのものだった。
美桜はそのドレスを取り、試着室に入った。
「可愛いわ。このドレス。ねぇ、ここでセットってしていただけるの?」
試着室の鏡を見ながら、試着室の前で待っているであろう店員に声をかけた。
「えぇ。専属のスタッフがおりますが・・・」
「じゃ、お願いするわ。これから行き着けの美容院に行くのも大変だし」
「かしこまりました。」
美桜は満足そうに微笑むと、試着室から出た。
「さすが、美桜さま。大変お似合いでございます」