『金持ち心♀♂貧乏心』
差し出された手は、ぶつかった相手の手で。
「お前、美桜さまになんてことしてるんだ」
「美桜さまがどれだけ価値のお高い方か、分かっているのか」
「美桜さまに土下座しろよ!」
などと言われている。
美桜は、その手に自分の手を重ねた。
それを見ていた莱華も來斗(らいと)もビックリしている。
彼女は絶対に人の力を借りない主義だからだ。
二人が驚く中、美桜はぶつかられた相手の力に引っ張られ、立ち上がった。
「ありがとう・・・なま・・・え・・・」