『金持ち心♀♂貧乏心』
「犬養(いぬかい)さん。止めに行きますか?」
美桜が幼い時から見ている老人執事。
犬養は、静かに首を振った。
「今行くのは、自殺行為ですぞ?ナイフで何回も、身体を刺されますうえ、やめておいたほうがいいかと。」
犬養の言葉は、本当にお嬢様がやりそうなこと。
質問した手伝いと、周りの手伝いは喉をならし、苦笑いを浮かべていた。
中には想像力豊かすぎて、胃を痛めている人もいる。
「あぁー!西園寺櫂也!次に会った時は覚えてなさい!!刺し殺してやる!!」
お嬢様の一言で、廊下の空気がピシッと凍りついた。
「い、犬養さん・・・」
「これは、今まで無いほどに、危険ですね・・・」